音楽療法とその効果とはー現役音楽療法士が分かりやすく解説

 
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こんにちは!  シンガーソングライター& 音楽療法士の hikari です。

近年、人々の健康意識の高まりとともに、健康法や代替医療のニーズが高まっています。

それとともに、「音楽療法」という言葉を耳にする機会も増えてきました。

「音楽療法ってなんだろう…」「どんな効果があるのかな?」「実際に受けてみたい」と思っている方も居られるのではないでしょうか。

私自身も、音楽療法士になる前は同じような疑問を抱いていました。

今回は、音楽療法が一体どんなものなのか、具体的な方法や種類について解説します。

そして、その効果もお伝えしていきます。

 

音楽療法について

この写真は、以前、私が地域サロンで行った音楽療法の様子です。音楽に合わせたストレッチや、打楽器を使った合奏を行いました。

「音楽に合わせて体を動かすと、楽しく運動できました」「久しぶりに合奏をして楽しかった」「リフレッシュできた」等、多くの喜びの声が寄せられました。

また、「思い出の曲を聴いて、思わず涙が出ました。」「歌声に癒されて感動しました…」等の感想もいただき、心温まる時間となりました。

 

それではここから、以下の7つに分けて解説していきます。

・音楽療法の定義

・音楽を聴いたり、演奏して楽しんだりすることは「音楽療法」ではないの?

・音楽療法は医療なのか

・音楽療法の対象者、受けることができる人

・音楽療法を受けられる場所

・音楽療法の具体的な方法について

・音楽療法の具体的な種類について

 

音楽療法の定義

「一般社団法人 日本音楽療法学会」は、音楽療法を以下のように定義しています。

「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、

生活の質の向上、問題となる行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」

この定義は、少し難しく感じるかもしれません。

 

一方で、普段多くの人が好きな音楽を聴いたり、楽器を演奏したりして楽しんでいると思います。

それは、音楽療法とどのように違うのでしょうか。

 

音楽を聴いたり、演奏して楽しんだりすることは「音楽療法」ではないの?

ただ音楽を聴いたり、自分の好きな音楽を楽しむだけでは「音楽療法」とは言えません

一定の目的を持って「音楽を意図的・計画的に使用する」のが音楽療法であり、幅広い対象者や様々な状況に合わせて実践できる、汎用性の高い療法でもあります。

 

音楽療法は医療なのか

音楽療法は「医療」という位置づけではなく、「健康法」または代替医療、あるいは「補完医療」として位置付けられています。

健康法・・・・健康を保つことを目的として、日常的に行われる行為や方法。養生ともいう。

代替医療・・・通常医療に置き換わるものとして、通常医療と見做されていない療法や関連製品を用いる医療。

補完医療・・・一般的な通常医療に属さない、幅広い治療法。「心身に働きかける療法」と「天然物を使用する療法 」の2つに大別される。

 

音楽療法の対象者、受けることができる人

音楽療法の対象者は、病気や障害の有無・程度に関わらず、大人から子どもまで全ての方を対象としています。

 

音楽療法を受けられる場所

音楽療法は、全国の音楽療法センタースタジオで受けることができます。

また、福祉施設病院、在宅で受けることもできます。その場合は、”音楽療法士事務所”に所属する音楽療法士や、フリーランスの音楽療法士が訪問することもあります。

 

音楽療法の具体的な方法について

対象者の人数やニーズ、身体・認知のレベル、趣味・嗜好などに合わせ、「音楽療法士」がプログラムを構築します。

大きく分けると、以下の4つの方法があります。

能動的音楽療法

・歌唱、楽器などの演奏・合奏

受動的音楽療法

・音楽鑑賞を通したリラクゼーション・回想・想起(イメージ)

・音楽を通して回想・想起したこと、湧いてきた感情の語り合い

・音楽に合わせて体を動かす

個人療法(対象者1人)

・対象者のニーズや趣味・嗜好に合わせて、「音楽療法士」がプログラムを構築

・寝たきりの方や集団の適応が難しい方でも、自宅訪問やベッドサイド、個室などで受けられる

集団・グループ療法(対象者2〜5人)

・複数の対象者のニーズや趣味・嗜好に合わせて、歌唱や楽器演奏、音楽鑑賞やイメージ法を行う

 

音楽療法の具体的な種類について

・心理療法的 音楽療法

・教育的 音楽療法

・医療的 音楽療法

・癒し的 音楽療法

以上のように、音楽療法は大きく4種類に分けることができます。

対象者のニーズや趣味・嗜好などに合わせ、1回の音楽療法の中でも複合的に用いられることが多いです。

 

音楽療法の効果について

音楽療法には、以上のように大きく4つの効果 があります。

対象者の年齢や特徴、障害や病気の有無・程度、趣味・嗜好によって、現れる効果には個人差があります。

 

以下に、それぞれの具体的な効果を解説します。

 

身体的効果

身体機能の維持・改善、運動性の向上、痛みの軽減

 

精神的・心理的効果

リラックゼーション・癒し効果、精神の安定、不安の軽減。

自己肯定感・意欲の向上、安心感や生きがいを得る、自尊心が高まる。

感情が蘇る、集中力が養われる、障害や病気の家族を持つ方の精神的なサポートとなる。

 

社会的効果

表情や感情の表出、自発性・活動性の促進、自己表現をするきっかけになる。

協調性・社会性の促進、孤独や孤立感の軽減、コミュニケーションを取る・心の扉を開くきっかけになる。

言葉が話せなくても、楽器や体の動きでコミュニケーションを取るきっかけになる。

 

認知的効果

脳の活性化、記憶への刺激、回想を通して感情が蘇る

コミュニケーションの促進

見当識が保たれる・・・現在の年月や時刻、自分がどこに居るか等、基本的な状況把握をすること

 

 

まとめ

今回は、音楽療法とは何か、そしてその効果について解説しました。

音楽療法は、一定の目的を持って「音楽を意図的・計画的に使用する」こと

幅広い対象者や様々な状況に合わせて実践できる健康法・代替医療・補完医療である

具体的な方法には、個人・集団、受動的・能動的方法 がある

具体的な種類としては、心理療法的、教育的、医療的、癒し的 音楽療法がある

音楽療法の効果には、身体的、精神・心理的、認知的、社会的効果 がある

以上を解説しました。

「音楽療法を受けてみたいな…」「まずは相談してみたい」と思った方は、近隣の福祉施設や病院、音楽療法士事務所などに問い合わせてみてください。

「まずは、自宅で気軽に音楽の癒しを感じてみたい」と思った方は、私が演奏・動画制作を手がけている癒し動画を視聴してみてください。

こちらの動画は、音楽&自然の癒しを融合させたオリジナル曲、「奇跡」のピアノソロです。

音楽と大自然の癒しが、あなたの心、そして体を、そっと包み込んでくれることと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

hikari